白山手取川ユネスコ世界ジオパークとは
ジオパークは、大地の遺産の保護とその活用を目的とする自然公園です。
石川県白山市の全域が白山手取川ジオパークとしてユネスコ世界ジオパークに認定されています。
白山を象徴として大自然と人の暮らしがそこにある、
何気ない風景に隠された「大地の物語」
山-川-海そして雪、いのちを育む「水の旅」
水の旅とともにある「石の旅」
ジオパークで、地球の営みを体感しよう !!
地質・地形
生態系
歴史・文化・産業
大自然の風景だけでなく、私たちが見ている風景や、私たちの暮らしは、これらの3つの大きな要素が関係したなかで成り立った風景なのです。
白山手取川ジオパークでは、これらのつながりをとてもわかりやすく感じられます。
ジオパークでは、私たち人の暮らしている地域の「大地の物語(ジオ)」とそこに生きている「動植物(エコ)」、そしてそれらと人の「生活・歴史・文化・産業(ひと)」との関わりを学び、楽しみます。
ジオパークは、大地の成り立ちを示す地質・地形など、地球の活動がよくわかる大地の遺産を主な見どころとする、自然公園の一種です。見どころには、そのような大地の上に育まれた動植物などの自然や、考古学的・文化的な価値のある場所も含みます。
ジオパークプログラムは、それらの見どころに加え、関係の深い自然災害への備えなども含め、地域一帯を総合的に教育や地域の発展に活かす取り組みで、2004年よりユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が支援し世界で始まり、2015年11月にはユネスコの正式プログラムとなっています。ユネスコに申請し認定されることで、ユネスコ世界ジオパークを名乗ることができます。
国内には、日本国内のみとして認定されている日本ジオパークも存在し、ユネスコ世界ジオパークと同様の活動を進め、ユネスコ世界ジオパークへの申請をめざしています。
2009年には、ジオパークを推進する地域の活動を支援するため、「日本ジオパークネットワーク(JGN)」が設立されました。JGNには、日本ジオパーク認定地域が正会員として、認定をめざす地域が準会員として参加し、日本国内だけでなく、世界に向けてもジオパークを普及する活動などを積極的に行っています。
ユネスコ世界ジオパークはヨーロッパや中国を中心に、48カ国195地域あり、日本では白山手取川ジオパークを含めて10地域が世界ジオパークに認定されています。また、国内には先の10地域以外に、36地域が日本ジオパークとして活動しています。(2023年5月24日現在)
ユネスコがすすめる似た活動の世界遺産と比較すると、世界遺産は、条約に基づいて保護・保全を重要視するのに対して、ユネスコ世界ジオパークは保護・保全と活用、教育や科学の普及、地域の振興を重要視しています。保護と活用の両方を重視する点が、主に保護を目的とする世界遺産とは異なります。ジオツーリズムなど人々の活動により地域が活性化し、地域経済が発展することで、文化・環境の向上、遺産の保護や保全につながることが期待され、各ジオパーク地域はチャレンジし続けています。
ジオパークの目的として、大きく次の3つがあげられます。
1.地質遺産の保護
2.地質遺産を用いた教育・科学の普及
3.地質遺産を用いた観光・ジオツーリズムの推進
ユネスコ世界ジオパーク | 世界遺産 | |
---|---|---|
対象 | 世界的に優れた大地の遺産(もの) 優れた活動(ひと) |
世界でそこだけの価値(もの) |
目的 | 保護と活用 (教育・科学の普及と持続的な地域の発展) |
保護 |
審査 | 4年に一度の再審査 | 1回 |
ユネスコとの関係 | ユネスコの正式プログラム | 世界遺産条約 |