まずはじめに、白山砂防科学館で、白山周辺の大地と、崩れる地形、そしてその象徴的な存在となる百万貫の岩について見ておきましょう。館内に入ったら、床面にある日本の中部地方を中心とした航空写真で、現在地を確認してみましょう。日本海側に位置するこの場所は、山深いところですが、大きな平野が広がる太平洋側と比べると、割と海に近いことがわかります。標高3000m近い高い山である白山から海までが近いため、白山から流れる手取川は急流なのです。展示のなかには、白山周辺の航空写真があるので見てみましょう。山頂周辺は、溶岩など、活火山である白山の比較的新しい噴出物が載っているため、なだらかな地形が広がっています。一方、山頂から少し離れた場所は、谷がいくつも発達していて、川が削りこむことで大地が徐々に崩れていることがわかります。そのような、常に崩れて大地が変化する白山や手取川流域で暮らすため、砂防事業が行われています。その他、崩れやすい大地のなかで生きる植物などについても、展示を見てみましょう。また、百万貫の岩について解説する、15分程度の映像を見てみましょう。手取川の上流の河原にある巨大な石「百万貫の岩」が、どこからどうやってやってきたのかを知ることができます。それでは次に、実際に百万貫の岩を見に行きましょう。